僕のキャリアチェンジが成功するまでに取り組んだこと、考えたこと
前回の記事でキャリアアップとキャリアチェンジの違いを書きましたが、僕はその両方を経験しています。
キャリアアップを同業界での起業で、そしてキャリアチェンジを別の業界への転職で実現しました。
そのふたつの契機を経て、今は仕事・プライベート共に非常に満足のいく生活を送ることができていますので、今回は僕の経験したことを中心に順を追ってお話したいと思います。
◆大学時代の就職活動について【迷走期】
大学で就職活動をしていたときは、正直何にも考えていませんでした。
就職活動の時期、周囲の学生がリクルートスーツを着て大学の授業にくるのに焦り、慌ててリクナビとマイナビに登録をしました。
今思えば完全に自己分析・内省が不足していたのですが、企業選びに全く軸がなく、なんとなく皆が知っていそうな企業に業界を問わずとりあえず応募していました。
商社・金融から飲食・運送まで、そのときの「手当たり次第感」は本当にひどいものでした。
当然自分の軸がないため、書類選考には通っても肝心の面接で少しでも深い質問を受けるときちんと答えることができませんでした。
そんな中でも面接を繰り返していくなかで「慣れ」が出てきますので、それなりに面接も通るようになっていきました。
最終的にいくつか内定をいただくことができ、その中からこれまたあまり深く考えずに一番規模が大きく見かけの給与が良さそうなところに入社しました。
総括すると、本当に適当な就職活動を行いました。
今振り返ると、その当時は今が人生を大きく左右する時期という自覚や危機感があまりにも乏しかったと思っています。
◆新卒就職した企業について【転落期】
あまりにも適当な就職活動を経て入社したため、やはり仕事への動機付けはとても弱く、「あれ、なんでこんなことやってたんだっけ・・・?」という気持ちは常につきまとっていました。
とはいえ入社した以上は定年まで働き続けないといけないと思い込んでいたため、「うちの会社はこれだけ社会に良い影響を与えている!こんなスバラシイ会社で働けているのはとてもシアワセなことだ!もっと働いて会社に貢献せねば!」と自分を常に洗脳しながら日々働き続けていました。
会社が手がけている事業自体は確かに社会に役立つものであり、経営理念も共感できるものでした。
しかし在籍年数を重ねるうちに「これが本当に僕のやりたかったこと?」という思いが日増しに強くなり、また自分がその会社でどこまで出世できるのか、その時の待遇はどうなのかなど自分のその会社での「天井」が見えてしまいました。
その他様々なことを総合的に考え、「キャリアチェンジをするしかない」という結論に至ったのです。
キャリアチェンジには職種変更と業界変更のふたつがありますが、僕の目指したのは働く業界を変えるためのキャリアチェンジです。
それは給与面や働く環境の良し悪しは、業界によって驚くほど差があるということに、実際に働いて初めて気づいたからです。
このあたりはまた別の記事でまとめたいと思います。
業界変更のためのキャリアチェンジを目指すにあたり、まず僕がしたのは転職サイトの「リクナビNEXT」に登録でした。
これは転職エージェントとは違い、求人サイトを通じ求人を出している各社に直接自分で応募をするというものです。
このサイトを通じてや、直接企業の採用ページから、何社も応募をしましたが、希望業界の求人のほとんどが経験者を求めていたり、未経験者可の求人であっても書類選考で落とされたり、結局1社も面接にたどり着けませんでした。
自分なりに転職活動惨敗の分析をすると、つまるところ自分のスキル不足・経験不足というところに行き当たりました。
それならばと次に考えたことは、圧倒的に成長できる環境に身を置こう、いい経験をして自分の市場価値を高めよう、ということでした。
つまり、キャリアチェンジを実現するために、その前段階としてキャリアアップをすることにしたのです。
キャリアアップにも大きく3種類(社内で昇進・同業他社へ転職・同業界で起業)がありますが、僕が選んだのは最も市場価値を高められると考えた起業でした。
すでに業界内では大手の会社にいたので、同業他社への転職はあまりキャリアアップにはならない、という事情もありました。
キャリアアップのため起業すると決めてから1年間は、働きながら準備を着々と進めました。
◆起業してからについて【武者修行期】
働きながら起業してから必要になるであろうお金を貯め、ついに起業する事ができました。
最初のうちは売上があがらないのは見越していたため約半年分ほどの運転資金は準備していましたが、いざ走り出してみると毎月大きく減っていく通帳を見るのはなかなかつらいものがありました。
必死の営業が実ったり、知人のツテで仕事をもらったりなどで、3ヵ月を過ぎる頃から徐々に売上があがるようになりました。
半年くらいで自分の給料含む経費とトントン、1年弱でそこそこの利益が出るようになりました。
そこからしばらく事業を続けましたが、利益が安定的に出るようになってからは会社で働いていた部下に事業を任せ、僕は退職をしました。
そもそも僕が起業を選んだのは、圧倒的キャリアアップ・成長のためであり、そのキャリアをもとに更に仕事のやりがいがあり、待遇の良い業界へキャリアチェンジを果たすためだったからです。
手がけていた事業は軌道に乗れば手堅いものではありましたが、その業界自体に魅力を感じることができなくなっていたため、思い入れはあってももったいないという気持ちはありませんでした。
◆転職活動期【這い上がり期】
自分で作った会社を辞めた僕は、まず転職活動を始めるためのスーツを買いに行きました(笑)。
このあたりの僕の転職活動の流れは別の記事に書いていますので、そちらをご覧ください。
書類選考は約90%以上が通過、一次面接から最終面接まで、受けた面接は100%通過しました。
転職活動の結果として、約1ヶ月半で4つの内定をいただくことができました。
そのなかで第一志望だった業界のトップ企業に入社を決めました。
数年前に闇雲にやった転職活動とは全く違う結果となった理由は、やはりまずキャリアアップを行い、自分の市場価値をしっかりと高めたことだと思っています。
◆キャリアチェンジ転職後【現在】
別の記事でも書いていますが、今は業務のやりがい、労働時間、給与、あらゆる面で非常に良い環境で働くことができています。
今の会社はBtoB企業であるため規模の大きな仕事に携われること、また自社のサービスで顧客の役にたっているという自己効力感を感じやすいため、日々やりがいを感じながら働けています。
またこれまでは家族との時間など週数時間しか取れなかったのが、土日祝日は完全に休みですし、平日でも子どもが起きている時間に帰ってくることができています。
貰う年収に関しても新卒で就職した会社より200万円以上あがっていますし、努力次第ではまだまだあがる余地があります。
そして上記のように時間的・金銭的余裕ができたことにより、資格の勉強などさらにキャリアを積み上げるための活動や、こういったブログで自分自身の考えを言語化し発信するということができるようになりました。
いかがでしたでしょうか。
僕の場合は他の恵まれた業界へキャリアチェンジをしたかったため、自己の成長(キャリアアップ)を目的とし起業という方法を選びました。
どういった道筋を描いていくのが最善なのかは、あなたの置かれている状況による部分もあります。
いずれにしても、まずはあなたがどうなりたいのか、どうしたいのかを明らかにするところから始めてみましょう。