キャリアアップとキャリアチェンジ、何が違う? それらを成功させるためには?
以前の記事でも述べましたが、キャリアとは仕事を通して様々な経験やスキルを得ていく「プロセス(過程)」であり、またあなたのこれまでの歴史でもあります。
そしてキャリアにまつわるワードとして、「キャリアアップ」や「キャリアチェンジ」という言葉があります。
このふたつは非常に似ている言葉ではあるので、明確にその違いを説明できない人もいるのではないでしょうか。
今回はこの違いについて、またそれぞれを実現するにはどうすれば良いかを説明しようと思います。
◆キャリアアップとは?
「キャリアアップ」とは、これまでの自分のスキルや経験を活かし、より高いポジションにつくことや待遇の向上、またスキルの向上を実現することです。
具体的には「部下を持ちマネジメントに携わりたい」「この仕事を極めて社内でエキスパートになりたい」「この業界でトップのA社に転職したい」「この業界で独立、起業したい」などがあります。
◆キャリアアップを実現するには?
キャリアアップを実現するには次の手法が考えられます。
・社内で昇進
・転職する
・起業する
サラリーマンをしていてキャリアアップを目指すのであれば、一番手っ取り早いのはその会社で昇進することです。
そうすると必然的に部下を持ったり、裁量の大きな仕事に携わることができるようになります。
またこれまでの職種・業界を活かして転職をするのもひとつの手です。
新卒で入社すると、「課長になるのは勤続15年以上」など、暗黙のルールが存在していることがあります。
このルールは年功序列的であり、若くして出世をしたい人や能力が非常に秀でている人には物足りないものです。
そういった人たちは同業他社へ転職することでキャリアアップができる可能性があります。
最後に起業・独立ですが、これは究極のキャリアアップといえるでしょう。
自分が経営者となり、すべてのことを自分ひとりで決断していくという経験は、何よりの武者修行となりますし、その後のキャリアにとっても非常に良い影響を与えます。
僕自身も過去に前職と同業界で起業したことがありますが、その数年間は非常に濃密でかけがえのない時間だったと思っています。
◆キャリアチェンジとは?
「キャリアチェンジ」とは、未経験の職種や業界への転進を実現することです。
具体的には「これまでは技術者としてキャリアを積んできたが、営業をやりたい」「ずっと接客業をしてきたが、マーケティングをやりたい」などが考えられます。
キャリアアップに比べると、キャリアチェンジは比較的厳しいものとなります。
そしてキャリアチェンジが叶ったとしても、大体のケースにおいて、待遇やポジションが低下するいわゆるキャリアダウンの状態となります。
イメージとしては、ドラクエでレベル20の戦士から魔法使いに転職し、レベル0からまたやり直す、という感じに近いかもしれません。
未経験の業界、職種となりますので、ある程度は仕方のないことかもしれません。
しかし一方でうまくことが運びキャリアチェンジが成功すると、これまでにない世界が目の前に広がりますので、挑戦する価値はあると思います。
◆キャリアチェンジを実現するには?
キャリアチェンジを実現するには次の手法が考えられます。
・社内で配置替えをしてもらう
・転職
・フランチャイズで独立
今の会社の中でもきっと異動や職種替えはあるかと思います。
キャリアチェンジは必ずしも今の会社を辞める必要があるわけではないので、会社内に挑戦したい職種があるのであれば、上長や人事に希望を出し続けるというのはとても現実的な方法です。
次に転職という手法だと、いわゆる「未経験可・経験不問」という求人に応募するという選択肢があります。
しかし傾向としてはそういった求人を出す企業には離職率が高かったり、待遇が悪かったりなど、やはりどこかしらに問題があることが多いです。
最後にフランチャイズを利用しての独立があります。
これはフランチャイジーのマーケティングノウハウや物流網などのリソースを使うため、成功する可能性は低くありません。
しかし加盟金やロイヤリティを支払う仕組みから、実質フランチャイジー(本部)に雇われているような形となります。
その業界や職種に本当に興味があり挑戦するのであれば良いのですが、起業や独立自体が目的化すると、かなりの確率でいずれ行き詰まり、「あれ、なんでこんなことやってたんだっけ・・・?」という状態になります。
いかがでしょうか。
キャリアアップとキャリアチェンジの違い、またそれらを実現するための手法について見ていきました。
キャリアアップとキャリアチェンジ、あなたがどちらを目指すべきかは、自分自身のこれまでのキャリア、そしてこれからどう生きていきたいかをしっかりと内省して決めていく必要があります。